いっしょにふるえて下さい 
私が熱でふるえているとき 
私の熱を数字に変えたりしないで 
私の汗びっしょりの肌に 
あなたのひんやりと乾いた肌を下さい

 

分かろうとしないで下さい 
私がうわごとを言いつづけるとき 
意味なんか探さないで 
夜っぴて私のそばにいて下さい 
たとえ私があなたを突きとばしても 

 

私の痛みは私だけのもの 
あなたにわけてあげることはできません 
全世界が一本の鋭い錐でしかないとき 
せめて目をつむり耐えて下さい 
あなたも私の敵であるということに

 

あなたをまるごと私に下さい 
頭だけではいやです心だけでも 
あなたの背中に私を負って 
手さぐりでさまよってほしいのです 
よみのくにの泉のほとりを